その存在を知ってから、ある種の憧れをもって捜し求めた一本です。
長野県小布施町 小布施酒造(小布施蔵)
ソガペールエフィス J1ミヤマニシキ湯煎

姿はどう見てもワインですが、ラベルにはくっきりと
Miyamanishiki の文字。
そう!これは日本酒です。しかも美山錦100% 精米59%の純米吟醸原酒!

小布施酒造は創業1877年、そもそもは日本酒の酒蔵であったものが、戦時中の米不足に日本酒作りを断念してワイナリーに転身し、以来、国産ブドウ100%でワインを醸造しています(※意外ですが、国内では珍しいそうです)。
その小布施酒造が、スタッフ(=蔵人)の技術向上と日本酒造りという自社の伝統継承を目的に、“採算度外視”で造る酒。生産量は40石(1SBで4,000本)! 恐らく、日本最小の蔵元でしょう。
ソガペールエフィスにはJとJ1があり、Jは吟醸酵母の香り高い酒、J1は7号酵母(長野の銘酒:真澄が発祥)で香りは穏やか。入手したのはJ1、偶然ですが私は多分、こっちが好きです。
ボトルはワインボトル、容量は750ml(マグナム1.5ℓもあります)、シールを外すと、コルクでもスクリューキャップでもない、緑色の「王冠」!が現れます。
栓抜きを取り出して、開ける!シュポッと心地よい音とともにほのかによい香り・・・・・・
え? シュポッて・・・・・? 湯煎してあるのに、生酒じゃないのに・・・?
含む・・・・・やはり舌先に微発泡、心地よいシュワシュワ感、香りは穏やかで・・・
味わいは・・・???!!!
これは
何?
美味しい! すばらしく美味しい! 綺麗で、純粋で、雑味ない旨みが口中に満ちる!
紛れもない日本酒なんだけど、まるで日本酒でもワインでもない、新しい酒があったのか、とすら思える嬉しい驚き!
いやぁ・・・ 凄いわ、これ・・・・ 幸せです。
実はこの一本、東京駅の長谷川酒店グランスタ店で見つけました。
東京でお酒(しかも要冷蔵の!)を買って帰ろうとは思っていなかったので、グランスタ点でも例の小瓶コーナーしか見ていなかったのですが、今回は何故か「なんかいい物があれば・・・・」とのぞいた瞬間!
「あれは?!」
と気づいたのです。
かくして、この一本は保冷剤とともに保冷バッグに納まり、ビジネスバッグの一番下に鎮座して(たまたまこの日は空いていた)、のぞみ号に乗ってわが家へとやってきたのです。
なんという手間! 今時、ネット販売もあるのは承知なのに。
でも、その甲斐は充分にありましたよ。
良いものを手に入れるためには、応分の対価が必要ですから、ね。

(追記)
先日、名古屋市内のとあるお店でも取扱があるのを発見しましたから、次回はそこで、と思っていますが、いやぁ、今回は本当に楽しい体験でした。
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